赤ちゃんが白湯を嫌がって飲まない時の工夫や飲ませ方

赤ちゃんの寝かせ方を変えるのは結構大変なので少しずつ慣らしていこう育児の悩み
この記事は約12分で読めます。
スポンサーリンク

おばあちゃん世代の人から「お風呂上りに白湯を飲ませて」と言われた事はありませんか?

 

白湯については、飲ませなくていいという意見と、積極的に飲ませた方が良いという意見があります。

産院や育児書によっても意見が分かれているため、悩むママも多いと思います。

 

また、いざ飲ませようと思っても、嫌がってなかなか飲んでくれません。

 

そこで、今回は白湯の基本的な知識と嫌がる時の対処法について紹介しようと思います。

 

スポンサーリンク

白湯とは?赤ちゃんに白湯を飲ませた方がいい?

白湯とは?赤ちゃんに白湯を飲ませた方がいい?

白湯とは、沸騰したお湯を人肌程度まで冷ましたもので、湯冷ましとも言われます。

 

人肌程度まで冷ますのは、熱すぎては火傷のリスクがあり、冷たすぎては赤ちゃんの胃腸に負担がかかり、下痢などを引き起こす可能性があるためです。

赤ちゃんにとっては、白湯もミルクと同じくらいの温度の方が飲みやすく、身体に吸収されやすいです。

 

白湯を飲ませるかどうかは人によって意見が分かれますが、どちらにもメリットとデメリットが存在します。

 

白湯を飲むことのメリット

白湯を飲むことのメリット

まずは、白湯を飲むことのメリットから見ていきましょう。

 

水分補給になる

母乳やミルクでも水分哺乳になりますが、暑い時期や湯上り、外出から帰った時などに白湯を与えれば水分補給になり、口の中もさっぱりします。

また、発熱や下痢などの症状がある時にも白湯を飲ませる事で不足しがちな水分を補えます。

 

便秘対策になる

離乳食が始まると、母乳やミルクのみの頃と比べると水分摂取量が減り、便秘になる赤ちゃんが出てきます。

不足しがちな水分を赤ちゃんの胃腸にも優しい白湯で補うことで、便通が良くなる事が期待されています。

 

離乳食をはじめる準備になる

母乳やミルク以外の味を知らない赤ちゃんは、離乳食が始まると嫌がったり、口に入れたものを吐き出したりします。

それを防止するために、離乳食が始まる前の時期から白湯を与えて水の味に慣れさせることで、離乳食をスムーズに始めることが出来ると言われています。

 

粉薬を飲ませやすくなる

赤ちゃんに粉薬が処方されると、ごく少量の水を加えて練ったり、粉薬を水に溶いて飲ませたりする必要があります。

赤ちゃんが白湯に慣れていると、粉薬が処方された時に比較的スムーズに薬を飲ませることが出来ます。

 

哺乳瓶に慣れる

完母で育てている場合、ママの体調不良時や一時的に誰かに預けたい時、哺乳瓶でミルクが飲めないと支障が出ます。

万が一の事態に備えて、白湯を少しずつ哺乳瓶で与えるようにすると哺乳瓶に慣れていきます。

完母から混合育児に切り替えたい時にも、赤ちゃんが哺乳瓶に慣れる必要があります。

また、哺乳瓶に慣れている赤ちゃんは、スムーズにストロー飲みやコップ飲みに移行出来る場合が多いようです。

 

授乳間隔の調整が出来る

ミルク育児の場合、授乳間隔が短すぎると赤ちゃんの臓器に負荷がかかる場合があります。

授乳間隔を開けたくても、赤ちゃんが泣いたりぐずったりして、何も飲ませない訳には行かない場合もあります。

そんな時に麦茶や白湯を与えることで、授乳間隔の調整を行うことが出来る場合があります。

 

さて、ここまで白湯を飲ませるメリットをご紹介してきましたが、次は白湯を飲ませるデメリットをご紹介していきます。

 

白湯を飲ませるデメリット

白湯を飲ませるデメリット

母乳やミルクで水分は足りている

そもそも母乳やミルクには、十分な栄養と水分が含まれているため、水分不足にはならないという考えがあります。

 

コストがかかる

赤ちゃんに白湯を与えるために天然水や赤ちゃん用の水を購入したり、ウォーターサーバーを維持したりするためにはコストがかかります。

一度に高額なコストはかかりませんが、長い目で見ると金額がかさんでいく可能性があります。

 

塩素や雑菌の完全除去は難しい

水道水を使用する場合、沸騰させたとしても完全にカルキや塩素などを取り除くことは難しいとされています。

また、水を沸かすための調理器具やスプーンなどの道具に雑菌が付着している可能性も拭い切れません。

哺乳瓶自体の洗浄や消毒が不完全で、哺乳瓶に雑菌が残っている場合もあります。

赤ちゃんに白湯を与えることで、かえって体調不良を引き起こしすリスクが出てきます。

 

アレルギーの心配がある

あまりにも早いうちから母乳やミルク以外の飲み物を与えると、アレルギーを発症するリスクが高くなると言われています。

早くても離乳食を開始する時期までは、白湯やほかの飲み物は与えない方が良いという説もあります。

 

判断するのはママとパパです

 

白湯を与えた方が良いという人もいれば、あえて白湯を与える必要もないという人もいます。

おばあちゃん世代の頃には、湯上りに白湯を飲ませるように言われていたようですが、昨今では母乳やミルク以外の飲み物は必要ないという考え方も出てきました。

 

私が出産した産院では、母乳やミルクで十分な水分摂取になるけれど、湯上りや喉が渇く時には白湯を与えても良いと指導をされました。

「飲ませなくてはいけない」訳ではなく、「飲ませてはいけない」訳でもないため、最終的に判断するのはパパやママです。

 

白湯を飲ませなくても良いという考え方の人であっても、離乳食を開始する頃には水の味に慣れることも必要だと認識している場合が多いようですし、結局は与える時期の問題だと思います。

 

いつから赤ちゃんは白湯を飲めるようになる?

いつから白湯を飲める?

こちらも諸説ありますが、消化器官の発達が未熟な生後1ヶ月以内は白湯を与えないようにします。

おおむね生後2ヶ月から3ヶ月頃から、少量ずつ与えても良いようです。

 

白湯を飲ませる目的によっても、時期が若干異なります。

水分補給として白湯を用いるのであれば、生後2ヶ月から3ヶ月頃をめどに与え始めても良いです。

発熱時や下痢の時の水分補給としても白湯を使用する事ができます。

 

離乳食を始める準備や便秘対策として白湯を飲ませる場合には、生後5ヶ月から6ヶ月頃をめどにすると良いでしょう。

 

水道水から赤ちゃん用の安全な白湯の温度や作り方

水道水から赤ちゃん用の安全な白湯の温度や作り方

白湯を作る時には、やかんで沸かす方法や電子レンジで加熱する方法、電気ポットや電気ケトルなどで沸騰させる方法があります。

 

やかんでお湯を沸かす

綺麗に洗浄したやかんに綺麗な水を入れ、やかんの蓋を外して10分から15分沸騰させます。

その後に容器に移して、人肌程度まで冷まします。

水道水で白湯を作る場合には、発がん性物質であるトリハロメタンという物質を除去するために蓋を取った状態で10分以上加熱する事が必要となります。

 

電子レンジで加熱する

耐熱容器に綺麗な水を入れて、電子レンジ500Wで約1分から3分程度加熱します。

その後容器に移して、人肌程度まで冷まします。

 

電気ポットなどで沸騰させる

最も手軽な方法ですが水道水を使用する場合は、トリハロメタンの除去のために1度沸騰させてから停止させ、その後2度から3度ほど沸騰させることが望ましいようです。

数度の沸騰を繰り返した後、容器に移して人肌まで冷まします。

 

どの方法にも共通しているのは、加熱する容器とお湯を冷ますための容器を清潔にしておくことが必要だという事です。

せっかく水を衛生的な状態にしても、容器に雑菌が残っていては台無しになります。

水道水を使用するのが心配であれば、定期的にカートリッジの交換が必要になりますが、浄水器をつけて使用するという方法もあります。

 

また、作った白湯は何日も保存せず、基本的にその日のうちに使い切るようにします。

 

白湯に適した水の種類は?

白湯を作る際、自宅の水道水から作る人もいれば、赤ちゃん用に水を購入して白湯を作る人もいます。

近年、自宅で簡単にウォーターサーバーを利用できるようになり、ウォーターサーバーの水を白湯として使用する人もいます。

 

市販のミネラルウォーターも、銘柄によって口当たりや風味が違うのは、水にもいくつかの種類があるからです。

いくつかある水の種類のうち、私たちにとって身近なものをいくつかご紹介します。

 

硬水

水1ℓあたりに含まれるカルシウムやマグネシウムなどの含有量(硬度)が120mg/ℓ以上の水を指します。

硬水にはミネラルが豊富に含まれており、代謝の促進、便秘解消、血液をさらさらにするなど大人にとっては嬉しい効果が期待できます。

しかし赤ちゃんには内臓への負担が大きく、飲ませるのは不向きです。

硬水は飲用するとやや苦味を感じる事があり、マグネシウム含有量が多いほど、しっかりした飲みごたえを感じます。

 

軟水

水1ℓあたりに含まれるカルシウムやマグネシウムなどの含有量が120mg/ℓ以下の水を指します。

軟水は飲用すると、口当たりが優しく風味もさっぱりするものが多いです。

赤ちゃんに飲ませる場合には、硬度が100mg/ℓ以下のものを選ぶと良いでしょう。

 

純水(ピュアウォーター)

塩素やカルキなどの不純物が含まれておらず、ミネラルも含まれていないため赤ちゃんの消化器官に負担をかける事はありません。

白湯のみならず、調乳用の水としても適しています。

 

天然水

自然の水を採取したもので、ろ過、沈殿、加熱殺菌以外の処理は行われていないものを指します。

ミネラル含有量も自然のままとなっています。

 

ミネラルウォーター

天然水に科学的な処理を施したり、ミネラルを追加で添加したりしている水です。

硬水のミネラルウォーターはミネラル含有量が多く、赤ちゃんの内臓に負担がかかるため、赤ちゃんに飲ませる水としては適していません。

軟水のミネラルウォーターであれば、調乳用のお湯や白湯としても使用出来ます。

ミネラルウォーターを使用する場合には、硬度と成分に注意して選ぶようにしましょう。

 

水道水

各家庭の水道から供給される水で、日本の水道水はほとんどが軟水です。

水道水の安全性に疑問を抱く人も多いようですが、水道水の水質基準はミネラルウォーターよりも項目数が多く、厳しい基準となっています。

塩素が残留している可能性があり、100%の安全性とは言えませんが、水道水だから一概に危険という訳ではありません。

 

赤ちゃんへの安全性を1番に考えるのであれば、不純物の心配が不要な純水で白湯を作ると良いようです。

純水は赤ちゃん用品店やドラッグストアなどで手軽に購入することが出来ます。

 

白湯を飲むタイミングや量

白湯を飲むタイミングや量

赤ちゃんに白湯を与えるタイミングとしては、空腹時や満腹の時には飲ませようとしても飲みません。

湯上りや散歩などの外出後、遊んだ後など喉が渇いている時に与えるようにしてみましょう。

 

与える白湯の量は、母乳やミルク量に影響しない程度の量が良いとされています。

具体的な目安として1回あたり20ml程度が望ましいようですが、明確な判断基準がある訳ではなく、1回あたり100ml以内であれば良いとする考え方もあるようです。

 

赤ちゃんは白湯をなかなか飲んでくれないことが多い

白湯のあげ方、赤ちゃんは白湯をなかなか飲んでくれない

赤ちゃんに白湯を飲ませようと挑戦したことがあるママもいると思いますが、赤ちゃんは親が想像している以上に白湯を飲もうとしません。

「うちの子は麦茶や白湯を嫌がる」と悩むママもたくさんいます。

 

ほんのりとした甘みのある母乳やミルクばかり飲んでいた赤ちゃんが、何も味がしない白湯を飲みたがらないのは、当たり前といえば当たり前なのです。

 

でも、育児書に麦茶や白湯をすすめる記述があったり、ベビー用品店の麦茶のパッケージに「生後〇ヵ月から」などと書いてあったりすると、「母乳やミルク以外の飲み物を飲ませた方が良いのかな・・・」と悩みますよね。

 

私も上の子の時には、生後3ヶ月頃からベビー麦茶を飲ませようとしましたが、全く飲みませんでした。

どんなに薄めてもダメで、白湯を飲ませてもみてもダメという状態が何か月も続き、果汁なら良いのかと思って飲ませてみた事もありました。

結局果汁もダメで、飲まないなら良いかとやっと割り切れた頃から、自然とお茶や白湯を飲むようになりました。

 

あとから知ったことですが、麦茶や白湯を飲まないからといって果汁や甘い飲み物を飲ませると、余計に白湯などを飲まなくなり、虫歯になるリスクも高くなるようです。

 

赤ちゃんが白湯を飲まない時の工夫や飲ませ方

白湯を飲まない時の工夫や飲ませ方

赤ちゃんが白湯を飲まない時、白湯自体が嫌なのか哺乳瓶が嫌なのかによって対処法が異なります。

 

白湯が嫌な場合

赤ちゃんによって、好みの温度が異なります。

白湯の温度が赤ちゃん好みの飲みやすい温度かどうかを確認してみましょう。

 

麦茶は飲むのに白湯は飲まない赤ちゃんであれば、ベビー麦茶をごく少量混ぜて慣らし、だんだん粉末の量を少なくしていきます。

 

味がしないことを嫌がるようであれば、白湯100mlに対してオリゴ糖(無ければ砂糖)を小さじ1加えると、ほんのりと甘く母乳に近い味になるようです。

 

哺乳瓶が嫌な場合

ずっと母乳で育ってきた赤ちゃんの場合、哺乳瓶を嫌がる事が多いようです。

何度も挑戦してもダメな時には、哺乳瓶や乳頭を変えてみましょう。

我が家の上の子は、どの哺乳瓶でも嫌がらずに使用していましたが、下の子は自宅にある3種類の哺乳瓶のうち、1種類しか受け付けません。

普段からミルクを飲んでいる赤ちゃんであっても、その子によって好みが違うようです。

 

それでもダメな時には、赤ちゃん用のスポイトなどで少量ずつ飲ませていくという方法もあります。

ただ、白湯はどうしても飲ませなければいけないものではないため、嫌がるようなら無理しないようにしましょう。

 

離乳食を開始できる月齢になっていれば、スプーンやスパウトなどを試してみてはいかがでしょうか。

我が家も離乳食を開始するために、毎日ではありませんがスプーンで少量ずつ白湯を与えています。

少しずつ上手に飲めるようにはなりましたが、1日に10mlから20ml程度しか飲みません。

飲まない時は全く飲まないですが、赤ちゃんに液体の薬を飲ませる時に付属していた小さな計量カップに入れると白湯を飲む時もあります。

 

喉が渇いている時を選ぼう

白湯を飲ませるタイミングのところでもお伝えしましたが、白湯を飲ませる時には喉が渇いている時を狙って与えると、いつもより多く飲む事があります。

 

白湯を飲むかどうかは赤ちゃんにもよりますし、その時の気分や機嫌にもよります。

 

絶対に飲まないとダメなものでもないので気楽に対処しよう

気楽に対処しよう

白湯を飲ませようと思うと、赤ちゃんがなかなか飲んでくれないことにイライラしがちです。

 

赤ちゃんの時には白湯を嫌がっていても、成長すると自然に水を飲むようになります。

我が家の上の子も赤ちゃんの時には白湯を嫌がって飲みませんでしたが、成長過程で支障も出ませんでしたし、幼児食の頃になったら自分から水を飲んでいました。

 

ママが必死に「飲ませよう」と意気込むと、その気持ちが赤ちゃんに伝わってびっくりするのかもしれません。

「飲まないなら、まぁいいか」くらいの気楽な気持ちで取り組んだ方が、ママにとっても赤ちゃんにとっても負担が少なくて済むと思います。

 

なかなか育児書の通りにはいかないですし、ママの思い通りにならない事も多いと思います。

でも、何も分からなかった赤ちゃんが自分の意思を示せるようになったという事は、とても大きな成長なのです。

 

赤ちゃんの成長を喜びながら、気楽に取り組めると良いですね。

 

コメント