生後5・6ヶ月頃になると、ママ友たちの間でも「離乳食はじめた?」と聞かれることが増えます。育児本にも離乳食を開始する時期と書いてあるけれど、実際どのようにスタートさせて、日々の料理は何を作ればいいのか悩んでいました。今まで母乳や粉ミルクしか口にしなかった赤ちゃんが、それ以外の食材を口にするようになります。最初はびっくりすることや、舌触りが好きではないのか食べてくれないこともありました。赤ちゃんもママも無理なく離乳食を進められるように、離乳食についてまとめました。
離乳食の初期、中期、後期の特徴
離乳食初期
<回数>1回食
<柔らかさ>「ごっくん」と噛まずに飲み込める柔らかさ。サラサラの状態~とろとろのペースト状にする。
食べることを体験させる時期です。色々な食材にまずは慣れてもらうことを目的とします。
初期の栄養は80%以上母乳や粉ミルクから摂られています。1日の授乳のうち1回分を離乳食に変え、母乳は欲しがるだけあげて大丈夫です。
離乳食中期
<回数>2回食
<柔らかさ>歯茎や舌で潰せる柔らかさ。荒みじん切り~角切りにする。
歯で噛みつぶすことを学び始めます。嚥下機能も発達してくるため、噛んだ物を上手に飲み込む練習をします。
中期は1日に必要なエネルギーの40%以上を離乳食から摂っています。
離乳食後期
<回数>3回食
<柔らかさ>歯で無理なく噛める柔らかさ。手づかみ食べ出来るものを増やす。
歯で噛むことを覚えます。離乳食の完了に向け、量も増え、食べられる食材も増えます。自分で食べる楽しさを学ぶためにも、手づかみ食べを進んで行えるようなメニューにします。
後期は1日に必要なエネルギーのほとんどを離乳食から摂るようになります。授乳回数もぐんと減る時期です。
離乳食を始めるタイミングは?
育児書などを読むと、離乳食の開始時期として「生後5・6ヶ月頃」と書かれていますが、赤ちゃんの発達はそれぞれ異なるので、離乳食を始める時期は月齢とは関係なく、赤ちゃんの発達具合を判断して始めます。
- しっかり首が座り、支えがあれば座ることが出来る
- 食べ物に興味を示す
- スプーンを嫌がらない(哺乳反応の減少)
上記のような発達が見られたら離乳食開始のタイミングです。
離乳食を開始する時期として大切なことは、ママの心の準備が出来たときがベストタイミングです。
離乳食初期の進め方
離乳食初期の目的は、食べるという行為に興味をもつことや食材の味に慣れることです。
まずは重湯を小さじ1ほどあげてみて、スプーンを嫌がらずに受け入れてくれるか様子を見ます。
5日ほど様子を見て、重湯からペースト状の10倍粥小さじ1をあげてみて、問題がなければ小さじ1ずつ量も増やしていきます。
スプーンを嫌がらず、お粥にも慣れてきたらペースト状の野菜を食べてみましょう。
その後は、乳製品や果物、魚も離乳食初期から始めることが出来ます。
離乳食の注意点
- 小さじ1ずつ増やしていく
- 同じ食材を3日~4日繰り返し食べ、様子を見る
- 始めて食べる食材は平日の午前中に食べるようにする(病院を受診出来る時間帯)
離乳食初期のスケジュール
離乳食初期は1日1回食べる「1回食」が基本になります。
あげる時間帯は毎日決まった時間になるようにすると、生活のリズムが付いていきます。
離乳食初期の1回食のうちは、授乳の1回分を離乳食に置き換えるようにして、授乳はいつも通り行いましょう。
始めて食べる食材がほとんどなので、アレルギー反応が出てしまっても病院を受診するなど、すぐ対応出来るように、まずは朝ご飯としてあげることがオススメです。
離乳食スケジュール例
離乳食スタート:重湯・小さじ1
1週目:10倍粥・小さじ1~3
2週目:10倍粥・大さじ1~2、野菜1種類・小さじ1
3週目:10倍粥・大さじ2~3、野菜1種類・小さじ1~2、たんぱく質・小さじ1
4週目:10倍粥・大さじ4~5、野菜1~2種類・小さじ1~2、たんぱく質・小さじ1~2、フルーツ・小さじ1
全体量の目安
2ヶ月間で10倍粥大さじ5~6、野菜大さじ5くらいの量を食べられるように少しずつ量を増やしていきます。(小さじ3=大さじ1)
全ての食材で、まずは小さじ1からスタートして、小さじ1ずつ増やしていくようにします。
同じ食材は数日間繰り返し食べて見て、下痢をしないか、湿疹などアレルギー症状が出ないか確認しましょう。
離乳食初期のお粥
重湯
お粥の上澄みをすくい、米粒を取り除いたものが重湯です。古くから重湯は離乳食のスタートに適していると言われています。離乳食を始めるにあたって、まずはスプーンに慣れるためにあげてみましょう。
10倍粥
水10:米10の割合で作ったお粥のことを10倍粥と言います。
離乳食を始めて1ヶ月程度は10倍粥を濾してなめらかなペースト状にします。
始めのうちは量も少ないため、炊飯器の真ん中に湯のみや、専用の容器を使用して作る方法が便利です。
我が家では離乳食に合わせてご飯を炊くことが面倒だったので、小さな土鍋を使用し、1週間分ほどまとめて作っていました。
多く作ったお粥は小分けにして冷凍すると便利です。
お粥応用編
野菜や魚をスタートしたら、お粥に混ぜることでバリエーションが増えます。
ホウレンソウやニンジンを使用すると見た目も鮮やかになり、クリスマスなどの行事でも離乳食の赤ちゃんが楽しめる食事になります。
離乳食初期のおすすめの食材
野菜
離乳食初期に食べる野菜は、
- アクや苦みが少ない
- 繊維質ではない
- 調理しやすい
野菜を選ぶようにします。
おすすめの野菜は、ホウレンソウ・ニンジン・玉ネギ・カブなどです。カボチャやサツマイモは甘味もあり、赤ちゃんも好む傾向があります。
たんぱく質
豆腐や魚がありますが、絹ごし豆腐はペースト状にしやすく食べやすい食材です。
魚は鯛やヒラメなど、白身魚から始めます。必ず新鮮なものを使用しましょう。
魚はそのままではペースト状にならないため、魚を茹でた際の茹で汁でペースト状になるまで伸ばします。
果物
果物はアレルギーが出やすいものがあったり、胃に負担がかかったり場合もあるため、離乳食を開始して1ヶ月過ぎた頃から様子を見て始めます。
果物は直接身体に影響を出す場合があるので、体調に合わせて取り入れることをおすすめします。
便秘気味のとき:にんじんペーストにオレンジ果汁をかける
下痢気味のとき:りんごのすりおろし煮
離乳食初期の注意点
あげる時間帯
1回食のうちは午前中に朝ご飯として離乳食をあげます。初めて食べる食材は必ず平日に食べるようにし、湿疹など気になる症状が出たときはすぐ病院に受診出来るようにします。
アレルギーが出やすい食品に気をつける
離乳食初期から食べられる食品でもアレルギーの心配があるものがあります。
無理にあげる必要はないので、体調のいい日に少量食べて様子を見ましょう。初めて口にする食品は1回の食事で1つのみ使用します。
乳製品(ヨーグルト、チーズなど)、果物(りんご、バナナなど)、魚など
無理に進めない
赤ちゃんがスプーンを拒否したり、口を開いてくれなかったり、泣いたりするときには無理に進めず、中断しても大丈夫です。無理に食べられる食品を増やす必要はありません。
離乳食がスタートすると、ママの仕事も1つ増えることになります。ママ自身も無理に離乳食作りを行うのではなく、体調が悪いときや疲れを感じたら上手くベビーフードを利用することが楽しく離乳食を進めるコツです。
赤ちゃんの様子をよく見て無理をせずに進めよう
離乳食を始める月齢になると、ママ友たちの間では離乳食の話題がよく出て、周りの赤ちゃんと比べると食べられる食品が少ないと感じたり、悩みが増えたりすると思います。
私は気合を入れて離乳食のレシピ本を購入しましたが、手の込んだレシピばかりでプレッシャーに感じたことがありました。また、子どもはあまり量が食べられずに悩んだことがあります。
離乳食初期の段階では、赤ちゃんは食べるという行為に慣れ、楽しむことが大切です。赤ちゃんの様子を見て、赤ちゃんもママも無理をせず、楽しんで離乳食が進められることが1番です。
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