生まれたばかりだと思っていた赤ちゃんが、気付けば生後5~6ヶ月になって、「さぁ、離乳食を始めよう」とママも慌てて準備をはじめますよね。
赤ちゃんの成長は、あっという間です。
いざ離乳食をはじめてみると、お座りもうまく出来ずにはじめは抱っこして食べさせる場合が多いですが、「いつから椅子に座らせたらいいの?」と疑問に思うママもいるのではないでしょうか?
お座りが安定してくると、ママが気になるのは離乳食を食べる時の赤ちゃん用の椅子です。
「どんな椅子が良いのかな」「うちの子は椅子にちゃんと座るかしら」なんて考えると、椅子を選ぶのもなかなか大変です。
そこで今回は、離乳食期に適した赤ちゃん用の椅子と、椅子に座って食べさせたい時の対処法について紹介します。
離乳食時の赤ちゃん用の椅子はいろいろとある
赤ちゃん用の椅子と一口に言っても、その種類はかなり豊富にあります。大まかに分類すると、ハイローチェア、ローチェア、ハイチェア、テーブルチェアの4種類に分類されます。
では、赤ちゃん用の椅子にはどんな種類があるのかを、それぞれの特徴と共にご紹介します。
赤ちゃん用の椅子の種類と特徴
ハイローチェア
- 高さ調節やリクライニング機能があり、新生児から使用可能です。
- 価格が高めで、場所を取るためスペースの確保が必要です。
- テーブルがセットになっているものが多く、目の前に食事が置く事ができます。
- 丸洗いが出来ないタイプが多く、カバーが食べこぼしで汚れる可能性があります。
- 自分で乗り降りが出来ず、ある程度成長すると狭くなります。
ローチェア
- 低めのテーブルで食事をする家庭向けです。
- 一部、腰すわり前から使用できるものもあります。
- テーブルなし、テーブル付き、収納可能なタイプなどがあります。
- インテリアのような可愛いデザインのものもあります。
- 赤ちゃん1人でも座りやすいですが、抜け出しやすくもあります。
豆椅子
- ローチェアに分類され、座卓で食事をする家庭向けです。
- 価格がリーズナブルで購入しやすいです。
- テーブル付き、テーブルなしタイプがあります。
- 腰がしっかりと座ってから、3歳くらいまで使用可能です。
- 赤ちゃんが一人で座ったり立ったり出来ます。
ソフトチェア(カリブソフトチェア、バンボなど)
- ローチェアに分類され、座卓で食事をする人向けです。
- 離乳初期に使用しやすく、価格が比較的リーズナブルです。
- 首座り時期の生後3~4ヶ月頃から1歳頃までが使用期間の目安となります。
- ベルト付きが多く、ベルトだけ外して大人用の椅子に取り付ける事も可能です。
- 赤ちゃんが抜け出しやすく、体格によっては座れない事もあります。
ハイチェア
- 1人でお座りが出来るようになってから使用可能で、大人になっても使用できるものもあります。
- 座面や足置きの位置を調整できるものもあり、家族と一緒に食卓を囲む事が出来ます。
- テーブルをセット出来るタイプもあり、折り畳みや持ち運びが楽なものもあります。
- 安定感があり、椅子で食事をする習慣づけに向いています。
- 子どもだけで乗り降りが難しく、子どもが立ち上がる可能性があります。
テーブルに取り付けるタイプのベビーチェア(テーブルチェア)
- 専用トレーや、ドリンクホルダーが付いているものもあります。
- テーブルの高さを選ばず使用出来ますが、テーブルの厚さによっては使用できない事があります。
- ベルト付きで、子どもが抜け出す事が難しいです。
- コンパクトに収納して持ち運びが出来て、場所を取りません。
- ほかの椅子より耐荷重が低く、体重15kgまでが使用の目安です。
番外編
チェアベルト
- 大人用の椅子に赤ちゃんを座らせて、ベルトで固定するものです。
- 腹部をサポートするタイプや、腹部と股で留めるタイプなどがあります。
- コンパクトに収納できて荷物にならないため、外食や外出先でも使用できます。
- 既存の椅子に使用できます。
お食事クッション
- 厚みのあるクッションで座高を上げるものです。
- 座る部分のクッションのみのもの、背もたれまでサポートできるもの、肩ベルトや腰ベルトがついているものなどがあります。
- 持ち運びが楽にでき、既存の椅子に使用できます。
成長に合わせて高さ調節が出来る椅子や、折り畳みができる椅子などを選ぶママが多く、人気がある商品です。
食べこぼしが気になる場合は、受け皿のついたエプロンやチェアカバー、食べこぼし用のマットなどが市販されていますので、活用してみて下さい。
ちなみに我が家では、新生児の頃からハイローチェアを使用しており、腰座り後からはテーブルをセットできるハイチェアを使用していました。
離乳食から幼児食へと移行すると大人の食べ物を食べたがるため、ハイチェアのテーブルを外して、自宅のテーブルで家族揃って食事をしています。
離乳食時に赤ちゃんは椅子に座った方がいい?
離乳食を始めた時はまだ腰がすわり前で抱っこをして食べさせることも多いと思います。
また、離乳食後期になると時々、離乳食を立ったまま食べさせるという話も耳にします。
離乳食は、「食べる」ことの練習であると同時に、「座って食べる」ことの練習でもあります。
食事の習慣づけだけでなく、しつけにおいても、椅子に座らせる事は必要な事です。
また、家族と一緒に食事をすることで、「食事をする楽しさ」も学ぶ事が出来ます。
離乳食時の赤ちゃんはいつから椅子がいい?
大人の食事に興味を持ち始めたり、スプーンを嫌がらなくなったり、よだれが多くなってきたりする様子がみられたら、離乳食開始のサインだと言われています。
離乳食を開始する頃になると、赤ちゃんは動きが活発になりますが、まだ腰も座らないうちは、お座りも不安定です。
そして母乳やミルクから離乳食という、未知のものを摂取する事になります。
はじめての頃は赤ちゃんも不安がありますし、きちんと座る事も出来ないので、ママに抱っこされながら赤ちゃんがリラックスした状態で開始します。
はじめは食べることそのものよりも、食事に興味を持ってもらう事が大切です。
お座りが安定して、離乳食を食べることにも慣れてきたら、今度は椅子の出番です。
離乳食時の赤ちゃんの成長に合ったおすすめの椅子
赤ちゃん用の椅子を選ぶ時には、赤ちゃんの成長に合わせて検討することをおすすめします。
体格な足の位置など、赤ちゃんの体にフィットしないものは、赤ちゃん自身も落ち着いて座ってくれません。
腰すわり前
腰が座る前の赤ちゃんであれば、新生児から使用できるハイローチェアや、首座り後から使用できるソフトチェアがおすすめです。
背中までサポートできるタイプが多いので、ママが手を離したらグラついてしまう子でも安心です。
ハイローチェアはベルトも肩ベルト、腰ベルトがあり体をしっかりとサポートしてくれます。
また、付属のテーブルをセットすれば、離乳食以外の用途でも使用する事が出来ます。
ソフトチェアは汚れても洗えるため衛生的です。
また、コンパクトな形状で外食や旅行への持ち運びも楽に出来ます。
カラーバリエーションが豊富にあります。
腰すわり後
腰がしっかりと座って姿勢を保てるようになったら、豆椅子を含むローチェアや、テーブルチェアがおすすめです。
ローチェアは、赤ちゃんが一人で座る事が出来る椅子もあります。
種類が豊富でさまざまな材質、デザインのものがあり、赤ちゃんに合わせて選ぶ楽しみがあります。
また、比較的がっしりとした作りで成長に合わせて使用でき、長く使う事が出来ます。
テーブルに取り付けるタイプのテーブルチェアは、折り畳めるため持ち運びが楽にでき、収納袋が付属しているものもあります。
取り付けも簡単で、テーブルの高さを問わずに使用する事が出来ます。
つかまり立ち時期
つかまり立ち時期の赤ちゃんが椅子に掴まった時に倒れないように、がっしりとした作りのローチェアやハイチェアがおすすめです。
ローチェアもいろいろな種類がありますが、安定性のある頑丈な木製のものが良いでしょう。
肘置きもついていると、座った時の姿勢が安定しやすいです。
ハイチェアは座面が高く、大人と同じ目線で食事を摂る事が出来ます。
成長に合わせて使用する事ができ、座面や足を置く場所の調整ができるものもあります。
離乳食時の赤ちゃんに合わせた椅子の選び方
赤ちゃん用の椅子を選ぶ時に大切な事は、赤ちゃんの体格とライフスタイルに合わせた椅子を選ぶ事です。
赤ちゃん用の椅子を購入したけれど、足を入れる場所が狭くて使えなかったとか、テーブルの高さと合わずに困ったなどの話もよく聞きます。
そしてダイニングテーブルで食事をするのか、座卓で食事をするのかによっても違いますし、赤ちゃんの性格によっても選定できる椅子が変わってきます。
使用期間もそれぞれ異なりますので、いつから使用できるのか、求める機能は何なのかをよく考えた上で検討すると良いでしょう。
離乳食時の赤ちゃんが座らない・立ち上がる時の対処法
離乳食をはじめてからしばらく経つと、多くのママが頭を抱えるのは、食事中の赤ちゃんの脱走です
つかまり立ちを覚えて自分で動けるようになると、赤ちゃんはなかなか食事に集中できません。
苦肉の策で、立ったまま離乳食を食べさせたり、逃げた赤ちゃんを追いかけて食べさせたり、悩みながら食べさせているママも多いようです。
私もそんなママの1人でした。
我が家の経験談
長男が離乳食を食べ始めた頃は、ハイローチェアで比較的大人しく食べてくれました。自分で動けるようになるとハイチェアに切り替えたためか、少し食べたら脱走して遊び、また戻ってきて食べるという状態を繰り返すようになりました。
そのうち私も子どもを追いかけていき、遊んでいる場所でご飯を食べさせたり、立ち上がったまま食べさせたりするようになっていきました。
「成長すれば、ちゃんとした食事の習慣は身に付くだろう」
なんて考えていましたが、子どもは教えられていないものは身に付きません。
後に分かったのは、子どもの中で恐らく「ご飯はいつでも食べられる。でも、遊べるのは今だけ。」という感覚が身についてしまったのかなと思います。
5歳になった今でも、なかなか食事に集中できない様子で、興味のあるものを見つけては食事の手が止まり、やりたい事があると食事をほとんど食べずに「ごちそうさまでした」と言って遊びに行ってしまいます。
今でも叱ったり、座って食べるよう注意したりしていますが、子どもも成長すると自我が芽生え、なかなか言う事を聞いてはくれません。
きちんとした食事の習慣をつけるのは、赤ちゃんのうちからしっかりとやっておいた方が良いと痛感しています。
座って食べる習慣を身に付けさせるために
きちんとした食事の習慣やマナーを身に付けさせるためのポイントを、いくつか紹介します。
- 遊びの時間と食事の時間を区別させよう。
- 赤ちゃん用の食器を用意して、スプーンやフォークを持たせよう。
- 食事の時は、いつも同じ場所に座らせよう。
- 椅子に座る事に興味を持たせるより、食事に対して興味を持たせるように促そう。
- 立ち上がろうとしたり、脱走したりした時は、椅子に戻して立ってはいけない時間だと覚えさせよう。
- なるべく、毎日同じ時間に食事をするように気を付けよう。
そして、親がやってはいけないポイントも押さえておきましょう。
立ったまま食べさせたり、追いかけて食べさせたりする事はやめよう
いまが食事の時間、という感覚が身に付きません。
食事中に脱走した子どもが、戻って来るのを待つことはやめよう
子どもが「椅子に座ればいつでもご飯が食べられる」と思いがちです。
食事中であっても、席を立ったら食事を片付けるようにしましょう。
おもちゃやテレビで椅子に誘導することはやめよう
食事の時間だから椅子に座る、という事を教えましょう。
子どもに1人で食事をさせる事はやめよう
自分でうまく食べる事が出来なかったり、楽しくない雰囲気だったりすると、食事に興味が持てず、食べる事に集中できません。
離乳食に興味を持てるように赤ちゃんに合った椅子を用意しよう
赤ちゃんの体格に椅子が合っていないと、座り心地が悪く食事に集中する事が出来ません。
椅子を選ぶ時は、赤ちゃんの体の幅に合っているか、足置きや床にしっかりと足がつくかなど、赤ちゃんの成長に合わせて選ぶようにしましょう。
また、赤ちゃんが楽しく食事の習慣を身に付けられるように、家庭の食事スタイルに合わせて赤ちゃん椅子を検討するようにしましょう。
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