「おうさまのたからもの」は、表紙に描かれた文字や王様の色づかいがカラフルな絵本で、大変人気があります。
きれいな装丁なので、本屋さんで見つけるとつい手に取ってしまいます。
いったい中身はどんな内容で、読み聞かせるならどのくらいの年齢の子どもに向いているのでしょうか。
ここでは、この絵本のあらすじやどんな時に読むのがおすすめかを紹介していきます。
おうさまのたからものとは
おうさまのたからものは、絵本作家の糟谷 奈美さんが描いた、王様の自分探しを思わせる物語です。
夜のような濃いブルーが背景に配されて、王様や素敵な商品、木々の葉っぱがカラフルに美しく描かれています。
おとぎの国のような幻想的なタッチのイラストが魅力的で、引き込まれてうっとりしてしまいます。
また王様によりそう愛くるしい動物たちもかわいくて大好きです。
内容は、王様はすてきな箱に入るたからものを探すために、外の世界に出かけていくのですが・・
なかなか簡単には見つからないたからもの探しに王様は悲しくなります。
しかし、そんな王様を森の動物たちが助けてくれるのです。
その後、ついに王様はかけがえのないたからものに出会うことができるのです。
きれいな箱は誰かのために使うことができ、中には素晴らしいたからものが入りました。
きれいな箱は誰のために使ったのか、中にはどんな素晴らしいものが入ったのか、是非お子さんと確かめてください。
おうさまのたからものをおすすめしたい年齢
この絵本は、たからもの探しを通じて「本当に大切な物は何か」を自分で探す話を描いています。
ストーリーが理解できる5歳以上の子どもに一番おすすめです。
色彩は多くの色を使って描かれ、話の世界観にぴったりです。
登場人物も生き生きとしています。
芸術的な色使いと登場人物の息づかいは、幼児期の感性を養うためにもってこいです。
2〜3歳くらいの子どもでも、水彩調で描かれた美しい絵を見ると自然と笑顔になって夢中で眺めます。
絵を見せながら読み聞かせれば、ストーリーははっきりわからなくても、自分で話を想像してオリジナルストーリーができるでしょう。
7〜8歳以上なら、読み聞かせをしなくても1人で読むことができて内容も分かると思います。
おうさまのたからものを読んだ時の反応
おうさまのたからものの良かった点やいまいちだった点
良かった点は、子どもに読み聞かせをする中で、子どもが宝箱を持つ王様と一緒に宝を探す気分にもなれることです。
森に住む動物が助けてくれる場面では、誰かを助けるために一生懸命やろうという気持ちが芽生えます。
本当の宝物を見つけることの大切さや人を助ける素晴らしさについて教えてくれる本だと思います。
糟谷 奈美さんの綿密なイラストにもワクワクして、共に旅をしているように感じます。
いまいちだった点は、子どもによっては絵の色づかいが「暗くてこわい」と言うことです。
友達の子どもは「夜」を表現している絵が苦手のようでこの本を遠ざけました。
買う前には一度図書館などで借りてみて、様子を見るのがいいでしょう。
おうさまのたからものをどのように利用しているか
このストーリーは夜空に星がきらきらと輝く場面もあるので、夜、子どもを寝かしつけるのに利用しています。
「今日は、おうさまのたからものを読んであげる」というと、話が始まるのをとても楽しみにしてくれます。
読み始めると子どもがうれしそうに絵を見たり、話を聞いたりしていることが多いです。
大きい声で話すと興奮してしまって寝てくれないので、絵を見せながら子どものそばで小さい声で読みます。
最後は物語もハッピーエンドで終わりますが、そこまでたどり着かずに寝てしまうこともたびたびありました。
おうさまのたからものはこんな人におすすめ
この絵本は、可愛らしいキャラクターが表現豊かに描かれているので、情操教育に役立ち、幼児のいる家庭にプレゼントしたい絵本です。
また文章がしっかりしていて、子どもに投げかけているテーマがきちんとわかりやすいので、小学生くらいの子どもに読ませるのもいいでしょう。
一緒に絵の素晴らしさを味わい、テーマについて話し合うことで親子のコミュニケーションに役立ちます。
きれいでわかりやすい絵なので、日頃なかなか芸術に触れる機会がない人にも見て欲しい一冊です。
読むことで優しい気持ちになります。
本当に自分にとって大切なことが描かれているので、子どもだけでなく大人にもぜひおすすめしたい絵本です。
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