赤ちゃんの体重は生後3ヶ月で出生時の約2倍、生後1年で出生時の約3倍になると言われています。赤ちゃんの成長は著しく、体重は成長を知る目安です。
今回は、家庭でできる赤ちゃんの体重を測る方法を紹介します。赤ちゃんの体重を正確に測るには、赤ちゃん専用のベビースケールがあると良いのですが、使用期間が短いので用意する家庭はほとんどないかもしれません。
それでは、大人の体重計を使った測り方を見ていきましょう。
赤ちゃんの体重を測るために必要な物
家庭で赤ちゃんの体重を測るには、大人の使う体重計だけあれば大丈夫です。ただし、体重計によって測れる単位が異なり、100g単位で測れるものが大半で、中には50g単位で測れるものもあります。ベビースケールの様に5gや10g単位で測定できるものは誤差が少ないですが、飲んだ母乳の量を測る目的でなければ、小さな単位は気にすることはありません。
注意して欲しいのは、同じ体重計で測る事です。赤ちゃんの体重は継続して変化を見たいので、同じ条件で測定しましょう。
赤ちゃんの体重を測るのに最適な時間帯
体重を測る時間帯に明確な決まりはありません。
朝起きた後など時間帯を決めて、同じタイミングで測ります。体重は食後や排便後などで変化しますので、できれば授乳直後の測定は避けましょう。月齢の低い赤ちゃんは排便や排尿のタイミングはわかりませんので、これらは考慮しなくても構いません。
また、月齢の0日目など測定日を決めると1ヶ月毎で体重の変化をみることができますよ。
赤ちゃんの体重を測る前にする準備
赤ちゃんの体重を測る時は、赤ちゃんを裸にします。服やオムツを着せたままだと誤差が大きくなってしまう為です。体重を測ったら、すぐに服を着せやすい様に準備しておきましょう。
また、冬の時期は寒いので部屋を暖めておきます。次に大人の体重計を使って測る方法を見ていきましょう。
赤ちゃんの体重を大人の体重計を使って測る方法
赤ちゃんを裸にして抱っこし、一緒に体重計へ乗ります。一度降りて、赤ちゃんに服を着せてから安全な場所で待たせておき、一人で体重を測ります。
抱っこした状態との体重差が、赤ちゃんの体重です。例えば、抱っこの状態で54.5kg、一人の体重50.0kgの場合、赤ちゃんの体重は4.5kgになります。
赤ちゃんの体重は成長の目安になる
赤ちゃんの体重変化は、成長や健康状態の目安になります。
WHOのガイドラインで生後1ヶ月の体重増加が450g以下だと母乳不足と示されています。体重の変化は、母乳やミルクが足りているのか栄養状態の目安の1つにもなるのです。また、吐き戻しが多い赤ちゃんには胃の出口が狭くなる肥厚性幽門狭窄症の可能性があります。その場合、授乳していても吐き戻しの量が多く、体重が増えにくくなります。
赤ちゃんが生まれてから、生後1ヶ月、生後3ヶ月など定期的に検診があるのは、体重が栄養不足や健康状態を判断するための大切な項目だからです。
気になる場合は、もう1度ミルクの量を確認してみましょう。
1歳までの赤ちゃんの体重の目安
赤ちゃんの体重は個人差があり、体重が軽い子と重い子には1~2kgくらいの体重差があります。1歳までの体重の目安として、H22年に厚生労働省から出された「乳幼児身体発達調査」の数値を見ていきましょう。
<出生時から生後1歳までの体重(kg)>
男児 | 女児 | |
出生時 | 2.1~3.76 | 2.13~3.67 |
生後1ヶ月 | 3.53~5.96 | 3.39~5.54 |
生後2ヶ月 | 4.41~7.18 | 4.19~6.67 |
生後3ヶ月 | 5.12~8.07 | 4.84~7.53 |
生後4ヶ月 | 5.67~8.72 | 5.35~8.18 |
生後5ヶ月 | 6.10~9.20 | 5.74~8.67 |
生後6ヶ月 | 6.44~9.57 | 6.06~9.05 |
生後7ヶ月 | 6.73~9.87 | 6.32~9.37 |
生後8ヶ月 | 6.96~10.14 | 6.53~5.53 |
生後9ヶ月 | 7.16~10.37 | 6.71~9.85 |
生後10ヶ月 | 7.34~10.59 | 6.86~10.06 |
生後11ヶ月 | 7.51~10.82 | 7.02~10.27 |
生後12ヶ月 | 7.68~11.04 | 7.16~10.48 |
この数値をもとに、母子手帳に記載されている成長曲線が作られています。体重が軽いと心配になりますが、成長曲線に沿って体重が伸びていれば心配ありません。
私の子は2100gの低体重で生まれました。生後10ヶ月までは、成長曲線の下の線をなぞる様に身長と体重が伸びていて、医師や保健師にも心配ないと言われていました。
しかし、生後10ヶ月頃から身長と体重が増えず、成長曲線を大きく外れるようになり病院を受診して血液検査を行いました。甲状腺ホルモンの数値で心配な点が見つかり、その後1年間定期的に病院を受診することになりました。甲状腺ホルモンは脳の発達に関わるからです。
経過を見ていくと一時的な数値の低下だった様で、その後身長と体重は成長曲線の中央付近まで伸びていきました。
体重の増減は個人差があり、一時的で心配のないこともあります。しかし、赤ちゃんの成長は様々な要因を総合的にみて判断します。成長の目安の1つである体重の変化で心配なことがあれば、検診時や子育て相談などで保健師や医師に相談してみましょう。
赤ちゃん用の体重計はあれば楽に測れる
これまで大人用の体重計を使った、測定方法を見てきました。大人の体重計は最少単位が大きいので、正確に測りたいと思うママもいるかもしれません。特に母乳育児をしているママは、母乳が足りているのか気になることもあるでしょう。その場合は、赤ちゃん用のベビースケールのレンタルがおすすめです。母乳が出ているか気になるママは多く、授乳後毎回体重を測りたくなりますが、赤ちゃんやママにとって負担になります。母乳量がママのストレスにならない様に、1週間単位を目安にベビースケールを利用しましょう。
ベビースケールのレンタルの他に、測れる場所を紹介します。自治体や薬局で行っている育児相談会、大型ショッピングセンターの授乳室、予防接種時に病院などで、ベビースケールを用意して測れる機会を提供しています。正確な体重が知りたい方は是非利用してくださいね。
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