何らかの理由があって1人で育児をしなくてはならない場合がありますが、1人で育児をするというのは想像以上の辛さや大変さがあります。
ワンオペ育児という言葉を最近よく耳にするようになりましたが、「もしかしてうちのことかも」と思うママもいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ワンオペ育児とは?ということから、ワンオペ育児の辛さや乗り切り方について、ワンオペ育児遂行中の筆者の考えを交えてみていきましょう。
- ワンオペ育児とは?
- 1人で育児することは昔からあったはずなぜ今頃になってワンオペ育児とか言われるの?
- ワンオペ育児の何が辛い?
- ワンオペ育児で風邪!どうしたらいいの?
- 保育園に入れればワンオペ育児終了?
- パパに育児を協力してもらうにはどうすればいい?
- パパが単身赴任などでワンオペ育児の時はどうすればいいの?
- ワンオペ育児になるべくならないようにする方法はある?
ワンオペ育児とは?ワンオペ育児の意味
そもそもワンオペとは、飲食店などの店舗を従業員1人でまわしている状態、「ワンオペレーション」の略です。
数年前、飲食店で人手が不足する時間帯にスタッフが1人で勤務することで、様々な支障が出る状態が浮き彫りになりました。
ワンオペという言葉が浸透していく中で、1人で育児をすることを飲食店のワンオペ勤務とかけて、「ワンオペ育児」という言葉が広がりました。
ワンオペ育児として1人で育児をすることになるきっかけには、
・単身赴任
・離婚
・パパの協力がない
などの理由がありますが、ママ1人(もしくはパパ1人)で育児をしている状態のことを指します。
- ワンオペ育児とはママ1人(もしくはパパ1人)で育児をしている状態のこと。
「ワンオペ育児で疲れを訴えるのは甘え」は、したことないから言える?
「毎日子どもと向き合えるって贅沢だよ」と、ワンオペ育児が始まって少し経った頃に私が実際にパパから言われた一言でした。
「甘えている」とまでは言われなかったとしても、1人で育児を乗り切る中で育児や家事の大変さを理解されず、周りの一言で傷ついた経験があるママも多いのではないでしょうか。
ワンオペ育児は可愛い子どもとずっと一緒にいられる幸せな日々、というのはワンオペ育児をしたことがないから言えるのだと思います。
実際、「ワンオペ育児で疲れたとか言うのは甘え」と思っているパパが多いということで、パパがママの1日を体験する動画がありました。
朝から夜までママの1日を体験した数人のパパの感想は、「とにかくすごい」という言葉ばかりでした。
1日体験したくらいでは、まだまだワンオペ育児について大変さや辛さは伝わりにくいと思いますが、ワンオペ育児は決して甘くはないことは分かって貰えたようです。
ところで、ワンオペ育児は今に始まったことではないはずですし、その状況に甘えていると感じられたというのは今に始まったことではないはずです。
では、実際に何が昔と違うのか次から見ていきましょう。
- パパに協力してもらうには育児を体験してもらうのが一番早い。
ワンオペ育児は昔からあったはずだが今と何が違う?
「ワンオペ育児」という言葉こそ、ここ数年で聞くようになった言葉ですが、ワンオペ育児が指すように1人で育児をするということは昔からあったはずです。
しかし、現在は昔に比べてなぜそんなに「ワンオペ育児」が浮き彫りになっているのかというと、
- 核家族家庭が増えて、祖父母など身近に頼る人がいない
- ご近所付き合いが少なくなり、子育て世代が孤立している
- 単身赴任が増えている
- 離婚をする家庭が増えている
という理由があります。
特に、単身赴任の家庭は2000年代から10年程で8万人以上増加しているというデータがあり、子どもの生活環境を変えないように、パパだけ行ってもらうという選択をする人が増えているようです。
昔は「単身赴任を選ぶことはパパの出世に影響する」「赴任先に奥さんと子どもを連れて行けない男は情けない」と言われていた時代もあり、単身赴任でワンオペ育児となる家庭は今よりも少なかったと言われています。
また、パパの育児参加時間そのものは昔より現在のほうが増加していて、育児熱心なイクメンパパもいます。
だからこそなおさら、1人で育児をする「ワンオペ育児」と協力的なイクメンパパがいる家庭が両極端で比べる対象となり、現在のワンオペ育児はより一層「1人で育児をしています!」という感覚になっているのではないかと私は思いました。
- ワンオペ育児は核家族化することで昔より増えている。
- パパが育児参加することが増えているためパパが育児参加しない家庭との二極化。
ワンオペ育児の辛さや疲れを感じる瞬間
ワンオペ育児で感じる辛さや疲れる瞬間は人それぞれだと思います。
その中でも特に多かった意見をピックアップしました。
- 仕事と育児の両立
- 育児の大変さや楽しさを共感してくれる人がすぐ側にいない
- 子どもや自分が体調不良のとき
- 自分の予定がなかなか組めない
頼れるところは周りに頼ってワンオペ育児を進めていても、やはり辛さや疲れを感じる瞬間はやってきます。
特に私は、「自分の予定がなかなか組めない」というところに辛さを感じていました。
たとえば、美容院や病院の受診など、子連れだと行きにくい自分の予定が後回しになってしまい、自分の時間が取れないという思いがどんどん疲れを貯める原因だと思っていました。
- ママ自身の時間が作れないことが辛さや疲れにつながる。
- パパが非協力的で育児の大変さ厳しさを共有できないことが辛さや疲れにつながる。
夫が単身赴任なら風邪もひけない!
私の場合、長女の出産後すぐからパパの単身赴任が決まり、お互いの実家も離れているため、ワンオペ育児がスタートしました。
始めのうちは、「絶対風邪なんか引けない!」と思っていましたが、私も生きた人間…風邪を引いてしまいました。
まだ長女が0歳で授乳中、共にこのまま生き倒れてしまうのではないかという恐怖や、満足な育児が出来ないで長女に申し訳ないという気持ちから心配や不安が募りました。
その後、ワンオペ育児なのに風邪を引いて焦った話を支援センターで保健師やママ友に話をして、「風邪だってひくよ。頼れるところには頼って、甘えて!事前対策も必要だよ」という周りからの励ましと、ワンオペ育児でのママの体調不良を乗り切るアイディアを貰い、最近ではワンオペ育児でも大丈夫!と乗り切れるようになりました。
私が貰ったアドバイスを交えて、ワンオペ育児での体調不良を乗り切る行政サービス等を紹介します。
ファミリーサポートを利用する
様々な地域で行われている子育てサポートサービスです。ファミリーサポートは子育ての手助けが必要な人を、子育てを手伝いたいと協力会員として登録している人がサポートしてくれるサービスです。
サポートの内容は、幼稚園や保育園への送り迎えや、一時預かりなど地域によって様々で、料金もそれぞれの地域で異なりますが、私の住む地域では登録に1,000円、利用料は1時間700円~800円で利用出来ます。
利用する前に協力会員とのマッチングが必要で、急な利用が出来ない場合がほとんどなので、事前に登録しておくと安心です。
保育園の一時保育を利用する。
普段保育園を利用していなくても、一時保育の利用登録をしておくとママが風邪を引いたときや、急に用事が出来たときに利用出来るのでとても便利なサービスです。
保育園ごとに登録方法が異なり、中には仕事で定期利用している人が優先になっている保育園もあり、急に預けることが出来ない場合もあるため、複数の保育園に登録しておきましょう。
一時保育の利用は週に何日までと定められていることもありますが、公立保育園を中心にママのリフレッシュのための一時保育をやっているところもあります。
地域の保育園事情を1度チェックしておくことをおすすめします。
ネットスーパーを利用する。
体調不良でママは食欲がなくても、赤ちゃんがいるとご飯を作らなければいけないですよね。私はいつもこれを面倒に思ってしまいます。
ネットスーパーは普段は利用することがほとんどないですが、自分が体調不良のときは自宅の玄関まで届けてくれるネットスーパーは本当に重宝します。
離乳食を購入出来るし、食材が全てカットされていてあとは炒めるだけというキットもあり、ご飯作りの問題はこれで解消されました。
ママ友に頼る
「遠くの親より近くのママ友」と思うくらい、私自信何度もママ友に助けられています。
頼りっぱなしではなく、「困ったときはお互い様」と助けあえる関係を築くことが大切だなと感じます。
他にも、子どもを連れて大人が受診出来る病院をピックアップしたり、ベビーシッターを登録したり、ワンオペ育児でもママの体調不良を乗り切る方法は、「事前調査」が重要だと感じました。
普段は利用しなくても、何かあったときに頼りになる方法が実は沢山あります。
- パパが単身赴任でもワンオペ(特にママが体調不良の時)を乗り切る手段を用意しておくことが大切。
保育園に行くようになれば解決する?
保育園に行き始めても、ワンオペ育児の直接的な解決になるわけではありません。
ただ、保育園に通い始めることは、ワンオペ育児中のママにとってもメリットが沢山出来ます。
- 日中ママの自由な時間を確保出来る
- 仕事と育児の両立がしやすくなる
- 子育てに関わる人が増える
といったメリットが出てきます。
ワンオペ育児をしているとどうしてもママ目線でしか子どもを見られませんが、保育園に行き始めて担任の先生や他の先生など、親以外の他の目線で子どもに接してくれると、見える角度も変わり、色々な情報共有に繋がり、ワンオペ育児で感じる孤立感も解消することが出来ます。
- 保育園はワンオペ育児の辛さを軽減するが、解決にはならない。
ワンオペ育児にならないために旦那と話そう
パパの協力がなくてワンオペ育児のママの場合
育児参加の機会が多いイクメンパパがいるからこそ、育児参加が少ないパパが際立つのではないでしょうか。
そんなパパにいきなり「手伝ってよ」と言っても逆効果で、実際パパは何をやっていいのかわからないことが多い場合があります。そこでまずはパパに出来ることから手伝ってもらいましょう。
育児タスク表を作る
普段仕事で育児に関わる機会が少ないパパにとって、ママにどれくらい育児量があるのか知るきっかけというのは少ないものです。
主婦向けの雑誌で話題となった、主婦の家事タスク表を元に、ママがどんな育児をやっているのか書き出す方法があります。
何をするかを細かく書くことがポイントで、「○○ちゃん用のお茶を作る」「黄色のマグマグに入れて朝ご飯と一緒に出す」と具体的に書いたほうがパパにも分かり易く伝わります。
パパと話し合うときには、書き出したタスク表を元にパパに手伝って貰えそうな部分にパパ専用の印を付けていきましょう。
実際に経験してもらう
先ほどの「ワンオペ育児で疲れを訴えるのは甘え」は、したことないから言える?で触れたように実際にどれほど大変なことをしているか経験してもらうと分かってもらえます。
実際に何か予定が出来たので頼んでもいいし、挑戦状をたたきつけるようにしてもいいと思います。
パパからの挑戦状というパターンもあるようです。全く、取り付く島もないようなら、このサイトを見せてたきつけてみたらどうでしょうか?
単身赴任などでワンオペ育児中のママの場合
仕事が理由でワンオペ育児になっている場合、ワンオペ育児を解消するというのは難しいことです。
子育て情報の共有をする
離れているからこそ、パパも家庭の様子が気になるはずです。ワンオペ育児で頑張るママも、育児の辛さや楽しさを共有したいと思っていても、パパの状況を気にしてなかなか連絡が取れないという場合もあるのではないでしょうか。
最近は、手軽に子どもの様子を共有することが出来るアプリもあります。このようなアプリを利用することもおすすめです。
- パパの育児協力がない時は計画的に育児参加せざるおえない状況を作ろう。
ワンオペ育児を乗り切りきる方法
利用出来る保育サービスは活用する
他の項目でもご紹介した、保育園などの一時保育やファミリーサポートには事前に登録をしておきましょう。普段は利用しなくても、もしものときに役立ちます。
一時保育は保育園以外にも、地域の子育てセンターなどでも行っている場合があるので、利用方法を確認しておきましょう。
家事代行サービスを利用する
食事作りや洗濯、掃除など、やらなければいけない家事は沢山あります。全てを完璧にこなそうと思わないことも重要ですが、家事代行サービスの利用もおすすめです。
家事代行サービスと言うと料金も高くて、なんとなく利用しづらいイメージがありますが、「ドゥーラ」と言う産後ケアを中心に行っているスタッフの子育て支援活動があります。
自宅での家事を手伝ってくれる他に、小さい赤ちゃんのお世話をしてくれる場合もあり、私はこのサービスにとても助けられました。日本ではまだメジャーな活動ではありませんが、小さな赤ちゃんを抱えるワンオペ育児ママは1度検討してみてはいかがでしょうか。
託児付きの病院を調べておく
ママの具合が悪くなったとき、子ども連れでも安心して利用出来る病院を事前にチェックしておきましょう。
どんな病院でも子連れで行っても嫌がられるということはないと思います。診察や検査中は手が空いているスタッフが子どもを見てくれる場合もありますが、人手が足りない場合には子どもとずっと一緒にいるしかなく、ママの検査が出来ないことも考えられます。
そんなときは、院内で託児サービスを行っている病院の利用がおすすめです。資格を持った保育士が常駐している場合が多く、ママも安心して診察を受けられます。特に診察や検査が長くなることが多い産婦人科や、歯科の受診には託児付きが安心です。
他の託児付き施設を調べておく
ショッピングモールで託児サービスを行っている場所もあります。館内でいくらか買い物をすれば無料となったり、比較的安く利用出来たりする場合が多いので、確認してみましょう。
大きなショッピングモールだと、美容院やネイルサロンなどが入っていたり、映画館があったり、ママのリフレッシュタイムにもなります。
ママのリフレッシュタイムを作る
家事をこなして、育児もやって、ママの時間が全然持てないとワンオペ育児はどんどん辛くなっていきます。
ですが、なかなか子どもと離れる時間が持てないのがワンオペ育児の現状です。
入浴剤にこだわってみたり、贅沢なマッサージオイルを使ってみたり、日常でちょこっとママがリフレッシュ出来る時間を持つことが大切です。冷蔵庫に甘い物を常備して子どもが寝た後にティータイムというのも、リフレッシュ出来そうですね。
「ま、いっか」が合言葉
なんでも完璧にやろうとしないことが、ワンオペ育児を乗り切る上で1番大切なことです。
子どもと一緒に寝落ちして家事が翌日に残る日があっても、お風呂を1日くらい入れなくても、「ま!いっかー」と気持ちを軽くして乗り切り、出来るだけストレスを溜めずに笑顔で過ごせることがワンオペ育児を乗り切るコツです。
- 保育園や子育て支援センターなど活用できるサービスがないか確認する。
- 代行サービスが増えているので合ったものを利用してみる。
- 託児サービス付きの病院、歯医者、美容室などが増えているので活用する。
- 「ま、いっか」と気持ちを軽くして乗り切る。
1人で育児しようと頑張りすぎないようにしよう
ワンオペ育児は1人体制での子育てになります。
なんでも「私がやらなきゃ」という状況ではありますが、ワンオペ育児は周りに甘えること・頼ることで育児の負担が軽減される場合が多いです。
甘えたり頼ったりする対象は決してパパや親戚ではなくても、子育て中の人を応援するサービスが実は沢山ありますし、ママ友や保育士と助け合うことも出来ます。
ワンオペ育児は大変なことが多いですが、1人で頑張りすぎないで、ぜひ周りに目を向けて一緒に乗り切りましょう。
育児に完璧はありません。ワンオペ育児になってもなんでも全部しようとせずに、できる範囲でやろうくらいの気持ちで大丈夫。また、使えるものはどんどん利用しよう。
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